■2日目 山の中クマさんに出遭った

1月31日

テントをたたみ村の駅前でヒッチ開始。


乗鞍スキー場へむかうという、声のしぶいおじさんに
道の駅「風穴の里」までほんの15分ほどだが乗せてもらう。



道の駅マニアなので探検ははずせない。
ここでちっさくてかわいい雪だるまのぬいぐるみバッジを密かに購入。


さていよいよ山の方にきたため雪がどっさり出現。

銀マットをソリ代わりにして雪の斜面を滑り降りてはしゃぐこと小一時間。



やっとこさヒッチ再開。

またもやスキーに行くという母娘。
ふつーの人なんですが、どうやらエホバの証人だということで、

降りるときにキリスト教のすすめみたいなのをさりげなく渡される・・・。

沢渡PAで降ろしてもらう。



次に乗せてくれた人は、京都出身のご夫婦。
バリバリの京都弁で、めちゃくちゃ元気でノリがよくて
すっごく楽しかった。


「なんか平湯までの道が分からない人がおって、
今連れて行ってるとこなんよー。ほら、後ろ。」

と振り返ると、一台の車がずっとついてきている。

あれ全然知らない人で、親切で道案内してあげてるんだって。

その途中にさらにヒッチハイカー乗せちゃうとか、どこまでやさしいんだか。

うちらも平湯まで乗せてもらった。
降り際にみそパンとビールをくれた。



あっ

車の中に画用紙置き忘れた・・・!


なんてこったい。



画用紙の代わりにゆういちの勉強(内定先の試験勉強用)ノートに行き先を書く。



バンダナを巻いたイケてるおっちゃんに
道の駅「ななもり清見」(岐阜高山ですね)まで乗せてもらう。


道の駅マニアなので探検(略




次に道の駅前でヒッチしていると、
後ろから男の人に声をかけられる。


旅人に興味があるようだ。


乗せてもらえるのかと思いきや、
「この先の木工工場で働いてるんだけど、時間があったら見学してかない?」


まぁ時間なくはないから見に行ってもいいかな、と私は思っていたのだが、


ゆういちが物凄く警戒しているのが目に見えて分かった。


うん、わかるよ、なんせこの人、


体格よくてヒゲはやして、


クマみたいな人だったもの。


見るからに怪しいよね。


私もとまどっていると、

その人
「白川郷の近くの自然学校の寮に今空き部屋があるから、泊めてあげられるかも。」



なにっ!


私が求めているのは旅を先に進めることよりも、誰かのうちに泊めてもらって、
出会った人と交流を深めることだ。




「行きます!」



まだ警戒しているゆういちに、
だいじょぶだよ!行こうよ!と諭して無理やり行く方向にすすめた。



後に「おまえは警戒心がなさすぎだ」とちょっと叱られたけども、
ぶっちゃけていうと私だってちょっと警戒してたけど、
なんかあったらゆういちが助けてくれるだろうと思ってて。



でもこれもあとに聞いた話、ゆういちが警戒してた理由は
「この人ゲイだったらどうしよう」




え、そっちーーー!!!??


私じゃなくてあんたが襲われることの心配かよ!


なんのこっちゃ。




話を戻して、クマおじさんに車でちょっと行ったところの
木工工場オークヴィレッジに連れていってもらった。



そのあと夜暗くなってから白川郷に連れて行ってもらった。
展望台から見下ろすと夜景がキレイだった。



それから飲み屋に行ってごちそうしてもらった。
クマおじさん(通称「やち」)はやっぱりいい人で、

どうやら昔は旅をしていたことや、山小屋で働いていたこともあったらしい。
北アルプスのうちらも行ったことある山小屋で、 もしかしたら会ってるんじゃない!?と話が盛り上がった。



そのうち飲み屋に自然体験学校の人たちがぞくぞくと集まり、
どうやら最初から飲み会を予定してたようでその輪に入れてもらった。


みんないい人たちだった。



約束どおり?自然体験学校の寮の空き部屋に泊めてもらうことになった。

酔って陽気になっていた私は、やちも一緒に泊まろうよー!って引っ張ったけど
はいはい、早く寝ろ!ってなだめられて帰ってしまった。



せっかく仲良くなったのにここでお別れになるのがすごく寂しかった。


でもやっぱり



あのときついていってよかった。



出会えてよかった。



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